ウィーンで車を買う

山に行きたい。

ただ、山に行きたい。

森の中をのんびりと歩き回りたい。

地形図や登山ルートの本を買っていろいろ調べるも、電車とバスで行けるところもあるのですが、行きたいなーと思うところが、電車で4時間+バスが午前と午後に数本しかなかったりと結構不便です。これは日本でも事情は同じです。

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レンタカーという選択肢もあります。しかしここはドイツ語圏。カーナビが付いていたとしてもドイツ語だろうし、何よりもマニュアル車がまだまだ勢力を保っています。私の日本の免許は、オートマ限定。レンタカーのサイトを見ても、オートマを選択した途端、高級BMWやメルセデスになってしまいます。そして高い。

やっぱり買ったほうが早いかな・・・。そう思い始めたのが今年の春頃。任期のあるポストですので、ここにいられる最大年数を考えても、いっぱい乗ればモトが取れそうです。遠方のIKEAに買い物やホームセンターにだって行けるようになります。

車屋さんに行ってみる

まずは車屋さんに行かないことには始まりません。私がコンタクトしたり実際に回ったのは、VW, Audi, Opel, Volvo, BMW, そしてSubaruです。高級車メーカーは街中にも店舗がありますが、大抵少し郊外です。でも、大抵は電車とバスで近くまで行けますので車がなくても大丈夫。

これは私の理解であって常に正しいかどうかわかりませんが、日本との大きな違いは、日本ならカーディーラーの多くは、日産プリンスとかトヨペットとかとかメーカー系列の新車販売店です。メーカー直営と言っても過言ではありません。一方、日本で外車を買うときは、Yanaseなど正規ディーラーに行きますが、Yanaseはメーカー直営ではありません。同様に、こちらのカーディーラーは、メーカー直営ではなくYanase的な正規ディーラーです。なので、同じ車を買うにもあっちのAudiには在庫があったけどこっちのAudiには(別の会社が経営)は無い、ということが起こり得ます。

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例えばToyota車の場合、Toyota Freyというディーラーがウィーン内に複数ありますが、これもFREY Automobileという会社がやっているに過ぎません。時には小さい町工場みたいなところもありますので要Google Street Viewチェックです。私は、はじめ、家と職場の近くのディーラーに飛び込みで行きました。「ドイツ語話せないんだけど、あの車に興味があるの。誰か話せる人いますか。」慣れてくると、ディーラーのホームページから先にメールで実車があるかや条件などを送ってアポを取りました。返事がこなかったディーラーはありませんでした。

日本みたいにしつこくない

車の内見、見積り、すぐに対応してくれます。営業だから当然かもしれませんが、このお金持ってなさそう〜なアジア人のおっさんが来ても、ディーラーで邪険にされたことはありません。そして、日本みたいに「ご検討下さいましたか?いかがでしょうか?」なんて電話やメールがあることはありません。静かに検討できます。質問のメールをしたらちゃんと返してくれます。

車を選ぶ

オプションつけたりグレードを選んだりも一緒に画面を見ながらできます。そのグレードの納期もその場でわかります。前輪駆動なら10月に納車できるけど、四駆だと11月の中頃だね、などです。あまりここには詳しく書けませんが、国連機関職員に対する販売条件に対応しているディーラーの場合は、条件に合わせた見積もその場ですぐにくれます。ただし、前述の通り、欲しい車がなくても、他の会社の正規代理店があるなら、別の倉庫を持っていてすぐに納車できるという場合もあります。

私の場合、日本車に乗りたかったのですが、どうせ左ハンドルならとドイツ系メーカーを中心に検討しました。しかし、それぞれ欲しい車があっても、

  • VMにて、新型車のため、納期が今年6月の時点で来年の1月
  • Volvoにて、生産打ち切り(モデルが停止)のため近隣国含めて探したけど新車がもうない
  • Audiにて、四駆にすると50万以上値段が上がる上に納期が10月以降

とこんな感じで渡り歩いて、ぐるっと回って結局日本車に決まりました。

注文する

見積りもらってから、じゃ、これ買うわ。もうちょっと安くならない?じゃあ、10万off+おまけつけてあげる。OK!あっさりです。ローン組むから待ってと言いつつも、”ローンの審査がおり次第注文確定”という英語手書きの条件つきの注文書にサインしておきました。こんな適当でええん?と思いましたが、担当してくれた全身タトゥ・耳・鼻・口元ピアスの女子を信頼しました。お互いに英語がダメなんだけど、すごく楽しく応答も早く対応してくれました。

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7月の初めに注文して、納車は月末か8月の初めとのこと。

ローンを組む

日本からお金を転送することも考えましたが、レートを考えるとアホくさい。というわけで、ウィーンで貯めた貯金を崩して残りをローンにしました。注文する気になってから、まず一度銀行に条件を聞きに行き、大枠の見積りと審査に必要な書類を確認しました。

額が小さい(私からすれば大きいけど!)ので、私のお給料でも担当者の審査でOKでした。銀行の窓口に行ったのは2回だけです。メールで金額とローン期間の調整をして、2回目に行ってサイン。金曜日の午後にサインして、月曜日には口座にお金が振り込まれている始末でした。

その後、デイーラーにローン組めたから正規に発注します!とメール。OK!と返信。納車までに金額ここに振り込んどいて!

こんなテキトーでいいの?

保険を探す

さて、納車までにのんびり保険でも探そうかと思っていたら、翌週早々にデイーラーからメール。

「車、来たよー!早かったね!いつでも取りに来て!」

早かったね、じゃなくて!!!早過ぎじゃ!!!予定があって丸2週間ほど何もできなさそうだったので、待ってもらいました。

その間、保険会社に連絡して、面会2回で保険を確定しました。保険会社を確定した段階で、ディーラーにお金を振り込みました。

すると、ここで初めて知ったのですが、日本だとディーラーがやってくれますが、この国では、保険会社の人が、

  1. 保険証書
  2. ディーラーが発行する(?)車のTypenscheinという証明書

を持って、車の登録に行ってくれます。

私のケースでは、保険会社の人とディーラーに双方の情報を伝えておいたら、勝手に連絡を取り合って書類を受け渡ししてくれていました。登録後にその足で書類とナンバープレートを職場に届けてくれた保険会社の人に、唐突にナンバープレートを渡されて、は?と放心したのは言うまでもありません。そのナンバープレートを持ってディーラーに行って、車に取り付けてもらいます。

同時進行でアパートの地下駐車場の契約もしました。こちらも、設計図と空いてるスペースの番号だけをメールでもらって、見に行って、No.30でお願い!と言っておいたら、納車の数日前に駐車場用の鍵とリモコンが郵便で送られてきました。

納車

さて、問題は運転です。納車に到るまでの間、一度も左ハンドルにも右車線走行も経験していません。レンタカーで練習しようかと思ったのですが、自転車で車道を走っている間にそこそこ右車線走行も慣れてしまい、なんか行けそうな気になっていました。いつも、真正面から勝負に挑んでしまう性格です。今回も真っ向から挑んできました。

ローママニアさんがいらしてた翌日、コアタイムが終わってからの夕方、書類とナンバープレートを抱えてディーラーに向かいます。一通り注意点の説明を受けて、車の表示をkm単位、英語に設定してもらったりメンテナンスの条件なども確認します。車はまだ販売店の室内に展示車のように置かれています。

「言い忘れてたんだけど・・・」

と、営業のタトゥピアスちゃんが真剣な顔するので何かと思ったら、

「フロアマットが別売りだから30ユーロで買ってくれる?」

と言われて、爆笑しました。なんでマットは別売りなん?なんでたった30ユーロのものを付属品にするの???

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で、ここで私からも営業のタトゥピアスちゃんに真剣な顔でお願いです。

「ガソリンの入れ方わからんから、ガソリンスタンドについてきてくれない?」

こちらも、爆笑でOKもらいました。で、新車でぶっつけ本番。左ハンドル、右車線運転です。車線に出て3秒で慣れました。意外にイケる!深く考えないのがコツ。

タトゥピアスちゃんにガソリンスタンドまで案内してもらい、無事にガソリンを入れて、高速道路用の料金前払いシールも購入。

「ありがとう!!!」

と言うと、ここでタトゥピアスちゃん、また深刻な顔で、

「私を店まで送ってくれる?」

あたりまえだし!!!!と、また爆笑して、オーストリアでの交通ルールとか常識みたいなことを教えてもらいながらお店まで戻りました。

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街中の運転

ディーラーから家までは自力走行です。自分が車の左側にいることを忘れて右側にいた時の感覚で車線の中での自分の位置を決めてしまい、結局、車線の左に大きく寄ってしまうことがわかりました。これが一番危険。

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次にトラムの軌道がちょうどタイヤ幅にぴったりで、よく滑ることがわかりました。これも雨の日は怖い。それから軌道よりもトラム本体が怖い。どっちから来るか予測不可能。気づいたら後ろにトラムが居てビックリ。その上、車の信号が青なのに、トラムが横切るケースを見かけて、恐怖を覚えます。

それからというもの、自分でガソリンも入れられるようになり、車で職場に行ってみたり、空港まで人を送り迎えしてみたり、Melkまでコーヒー飲みに行ってみたり、山の方までトレッキングに行ってみたり、本当に郊外のホームセンターでも日曜日も閉店しているのか確認しに行ったりしています。

ガソリンを入れる

ビビるほどのこともなく、とても簡単でした。タンクの蓋をあけるところに、ガソリンの種類が明記されているので、忘れてしまっても大丈夫。そもそも、ディーゼルとPetroの選択肢しかなくそれぞれに2つのグレードがあるだけ。Petroの方ならどちらを入れてもいいんだそうです。日本のセルフ式と違って、初めにやるのはガソリンを入れること。自動で停止するのも日本と同じです。で、たいてい、コンビニみたいなのが付属しているので、そこに行ってスタンドの番号を言うだけでした。日本のセルフ式の方がよっぽどややこしくて、外国人には操作不可能だと思われます。

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高速道路での運転

徐々に高速道路の巡航スピードの速さや車間距離の取り方にも慣れてきました。郊外に出ると130 km/hが制限速度になります。日本だと100 km/hですが、(スピード違反ですが)実際問題として追い越し車線の巡航スピードは120-140 km/hくらいです。こちらでは、そもそも制限速度が130km/hなので、追い越し車線の巡航スピードが140-160 kmとなっていてかなり速いです。走行車線でも制限速度付近で走行していることが多くて、100 km/hで走っていると遅くて危険を感じます。

速度差があると危険なのはどこも同じ。流れに乗って運転するのは、一つの安全対策です。チンタラ走るのは重い車や牽引車している場合は別として、かなり迷惑なのは事実。慣れるしかないと頑張り、巡航130 km/hで走れるようになりました。

慣れてくる頃が危険なのが運転です。安全第一。楽しく旅したいと思います。

 

 

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ウィーンで車を買う” への4件のフィードバック

  1. 私もオーストリアで車買いたい。今度はボロVWじゃなくってちゃんと走るやつ。でもペーパードライバーだし、免許証返納直前だし、ここ日本だし。
    チロル、ケルンテン、フレンチカチョーさんの故郷の丘陵地帯あたりを縫って5月ごろ走ったら気持ち良さそう。
    ついでにナポレオン街道の絶景を下って地中海も見に行きたい!!でももう遅い (~_~•) 。
    若さだけじゃ足らなくて要はおっさん的Strumパワーですね。

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    1. gonneko先生、ボロVMに乗っていらしたんですね。昔のVWといえば故障しやすい、床が抜けた、窓が落ちた、などいろいろ楽しい話を聞いたことがあります。今はさすがになさそうですが。私は、まだオーストリア国外に出る勇気がなくて国境近くまで行っても引き返してきています。ドイツ語すら読めないのに、ハンガリー語とかイタリア語とかフランス語とか、未知の世界です。まだ遅くないので、ぜひ、来年の5月ごろにいらしてください!

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  2. 車購入おめでとうございます。受け取りは当然大安吉日ですよね。オーストリアでは制限速度ありますが,ドイツへ行けばまだ無制限のアウトバーンがあると思いますので,是非とも車の性能の限界にチャレンジしてみてください。僕が持っていたFordは175km/hまで加速しました。

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    1. HeLiLAmann Hesseさん、ありがとうございます!あはは、、なんでバレたんですか。ばっちり大安に合わせました。フレンチ上司には、130km/hにビビってたらドイツに行けないからもっとがんばれ、と励まされました。うっすら下りのトンネルなんかでうっかり150km/hになっていたことはあっても、自ら望んでは出さないスピードです。175km/hはさすがです・・・。さすが元豆腐屋(?)。

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